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五臓六腑の解説と五臓の乱れによる症状(五疳)のお話

2025年01月31日

皆さんは『五臓六腑』とはなんのことかご存知ですか?

「五臓六腑に染み渡る」という言葉を聞けば、人体の内臓に関することであることはおわかりでしょうが、説明するのは難しいのではないでしょうか。

<五臓六腑とは>

五臓六腑とは、古代の中国医学で人間の内臓全体とその働きを表します。
「五臓」とは、肝・心・脾・肺・腎のことを指し、「六腑」は胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦のことを指します。

「臓」と「腑」の違い

五臓の「臓」の字のつくりは「蔵」で、所蔵する、貯蔵する、という意味がありますが、五臓には生きていくうえで必要なもの(気・血・津液・精)を蓄える、しまっておく機能を指しています。
一方、六腑の「腑」のつくりは「府」で、これにも「くら」という意味がありますが、一時的に保管する倉庫という意味合いになります。
つまり六腑は、運ばれてきたものを一旦受け入れて、その後運び出していく機能で、何も受け入れていないときは、中は空となっています。

<五臓とは>

「五臓」が指す、肝・心・脾・肺・腎とは、肝臓・心臓・脾臓・肺臓・腎臓のことではありません。

西洋医学を翻訳するとき、同じ漢字・名称が使われてしまったことから混乱を招き、分かりづらいものになっていますが、東洋医学的には臓器だけでなく、それぞれの臓腑の働きや、変調があったときの現象などを表しています。

五臓の働き

「肝」血液を貯蔵して全身に送り、全身の気を制御して流れをよくする。

   また、感情を安定させるはたらきを持つ。

「心」血脈をつかさどり、全身に張り巡らされた血脈を通じて血液を送る。

   また、神を内に持ち、精神や意識、思考をコントロールする。

「脾」消化系統の機能を持ち、吸収した栄養分を全身に供給し、水分の吸収と輸送もおこなう。

   また、内臓などを持ち上げる機能がある。

「肺」呼吸をつかさどり、気をつくる。気や津液をからだの上部に持ち上げる。

   また、津液(唾液・胃液・涙・汗など)の働きも調整する。

「腎」水をつかさどり、精を貯蔵し、必要に応じて全身に供給し、排泄する。

   また、肺で吸入した気を、腎まで下げる。

<六腑とは>

五臓は木=肝、火=心、土=脾、金=肺、水=腎と当てはめられていますが、六腑も木=胆、火=小腸、土=胃、金=大腸、水=膀胱と当てはめ、五臓と六腑は表裏(陰陽)の関係といわれています。

なお、三焦については具体的な臓器はありませんが、東洋医学に用いる陰陽理論では、臓は陰(奇数)、腑は陽(偶数)であった方が矛盾がなく、だから 無理に入れたのではないかといわれています。

六腑の働き

「 胆 」胆汁を貯蔵して必要に応じて排出し、胃の消化機能を助ける。物事の決断を下し、精神活動を正常化させる。

「小腸」胃から送られてきた食べ物を栄養素と不要物に分け、栄養分は脾に送り、不要な水分は膀胱、固形は大腸に送る

「 胃 」食べ物を最初に受け入れて消化し、降ろす力によって、小腸・大腸へと運ぶ。

「大腸」小腸から送られた不要物を受け入れ、さらに水分を吸収する。最終的に便がつくられ排泄する。

「膀胱」腎から送られた余分な水分を尿として貯尿、排尿を調節する。

「三焦」津液、気の通り道(対応する臓器は無い)。

以上を要約すると、五臓は人が生きるために必要な気血水を生成し、貯蔵するのに対し、六腑は貯める場所ではなく通り抜ける道であり、食べ物を消化して受け入れ、運び、残ったカスを排泄します。
五臓と六腑は単独ではなくお互いに助け合いながら機能しており、また、五臓の一つが弱まれば、相対する六府(実際は五腑)の機能も弱くなるという深いつながりがあります。

<体調不良は五臓の乱れから>

東洋医学では、五臓の乱れからくる体調不良を五疳といいます。

古くからある日本の伝統薬には、小児五疳薬、五疳強心薬など、五疳と付くものがありますが、では、五疳と五臓とはどのような関係にあるのでしょう。

五疳

古い中国の自然哲学の思想に五行説というのがあります。
世の中のあらゆるものが五種類の元素(木・火・土・金・水)からなり、その五つが相互に密接な関係をもって互いに影響を与えあい、変化し循環するという考え方です。

五行説イメージ図

その五行説の基本概念を人体にあてはめ、精神的、肉体的諸症状を総称したのが五疳です。 

人体の働きを五行説に基づいて五臓(肝、心、脾、肺、腎)に別け、この五臓が密接に関係し、お互いにバランスを整えることで健康状態を維持していますが、この五臓の乱れから起きる精神的、肉体的諸症状を五疳と呼びます

五行説を基にした五疳の考え方

五臓の乱れに起因する五疳の具体的症状

ここでいう肝・心・脾・肺・腎とは、肝臓・心臓・脾臓・肺臓・腎臓のことではなく
「肝」は、血液を貯蔵する臓器。
「心」は血脈をつかさどる臓器。
「脾」は消化系統の機能を持つ臓器。
「肺」呼吸をつかさどる臓器。
「腎」精を貯蔵する臓器。
を表しています。

五疳の起きる原因>

五臓の乱れが生じる原因を現代風に解釈すると、主に自律神経の乱れが原因と思われます。自律神経は、身体を緊張させ能動的に動かす交感神経と、身体を休める副交感神経からなり、この2つがバランスを取ることによって身体も神経も安定しています。

しかし、さまざまな外因性や内因性の刺激によって自律神経のバランスがくずれると、五臓の乱れが生じ、五疳の症状が現れます。

<五疳薬とは>

五臓の乱れが生じる原因を現代風に解釈すると、主に自律神経の乱れが原因と思われます。自律神経は、身体を緊張させ能動的に動かす交感神経と、身体を休める副交感神経からなり、この2つがバランスを取ることによって身体も神経も安定しています。

しかし、さまざまな外因性や内因性の刺激によって自律神経のバランスがくずれると、五臓の乱れが生じ、五疳の症状が現れます。

五疳薬の特徴

五疳薬は、小さな粒と少ない服用量で、いろいろな効能があるのが特徴です。
それは一つ一つの生薬成分の働きと、総合的な働きで、自律神経を安定させる作用があるためです。また、おだやかに作用するのも特徴で、とくに「宇津五疳強心丸(販売名:回春仙)」は、毎日服用することができます。

〇小児五疳薬  宇津救命丸 など
小児の成長過程では、心と身体のバランスが不安定で、ちょっとした刺激で興奮状態になり、小児特有の夜泣きやかんむし(ぐずり)が起こります。
小児五疳薬は、自律神経のバランスを整え、五臓の乱れを解消し、精神的、肉体的に正常に戻します。
(効能) 小児五疳、かんむし、夜泣き、ひきつけ、下痢、消化不良、食欲不振、胃腸虚弱、乳吐き

〇五疳強心薬 宇津五疳強心丸(販売名:回春仙) など
ストレス、多忙、睡眠不足などによって生活習慣が乱れると、五臓のバランスが崩れ、日常的に心臓機能の弱まりを感じたり、何となく健康の不調を感じることがあります。
五疳強心薬は、弱った臓器の働きを高め、心臓を中心に五臓のバランスを整えて元気な身体を取り戻します。
(効能)  心臓病、立ちくらみ、心悸亢進、腹痛、気付盗汗、胸腹の痛み

ご家族の誰かがストレスを感じたとき、それぞれの五疳薬をお試しになられてはいかがでしょうか。